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【工学部=計算実践】微分積分の教え方【理学部=理論構築】

1:sector :

2011/05/21 (Sat) 02:16:54

TAをやって2ヶ月弱…
やはり微分積分の教え方は線形代数以上に難しい…
大学初年度の数学教育を担う理学部が、東京「工業」大学の学生にどう教えるか?
微分積分の教え方に関することを大いに議論するスレです。主には、
・教育効果を考えた指導方針について
・講義と演習のあり方
・工学的側面を重視した結果、陥る理学部の気持ち(笑)
・高校数学との接続
などです。この掲示板には教育に興味がある方が多い気がするので、いつか議論してみないたと思ってました。
東工大での1年数学に関する話題であれば、上の内容に限らず歓迎。
話のテーマはその場の流れで行きましょうw
なおスレタイは俺の個人的感想(スレの発展次第では変わるかも?)

とりあえず最初は、
「工学部は1年数学に何を望んでいるのか?」
を想像していきましょう。
2:弥の旧字体 :

2011/05/22 (Sun) 11:49:46

計算力とかでねえかな?数学科と違って工学部は具体的な値や関数を相手に
計算処理を行うわけだから計算力が大事になって来るはず。
他大の化学科にいる友人とかも留数計算が大変とか言っていたし。
1年から計算力をしっかりつけていて欲しいとは思っているはず。
3:くろ :

2011/05/22 (Sun) 16:18:22

「高度な道具」としての「数学」能力でしょうか.
それが「道具」として使えなくて,本命の作業になってしまってはダメということでは(ある程度これは数学科にも言えることですが…)?
ただ,完全に理論を無視したら,公式やアルゴリズムを丸暗記しなければならなくなってしまうし,全く応用がきかなくなってしまうので,ある程度の理論は必要だと思います.

爪を切る道具として爪切りという道具があることを知るのは大切.爪切りを使えるようになるのも大切.いちいち爪切りの構造を調べて,どうやったら爪が切れるのか毎回考えていたら,1回爪を切るのに何十時間もかかってしまう.
ただある程度爪切りの仕組みも知ってた方がよい.すると爪切りの長さが長ければ長いほど少ない力で切れるということが自分の頭でわかる.さらにはこの仕組みを利用した別の製品も開発できるかも.
という感じでしょうか.
変な例だったしあんまりまとまってない段階で書いてしまったのですが,セミナーが近いので,またそれが終わったら何か書こうかと思います.
4:sector :

2011/05/23 (Mon) 00:58:27

計算力や道具としての数学…まさしくその通りではないかと思います。
俺も同じ感じであって、漠然と言えば工学系の専門書を読むときに数学が障害にならないでほしいはずです。
それを思うと、大学での教育であっても、「目標」が具体的にあっていいはず。

高校数学で言えば、数Ⅰの三角比程度が出来ていないと、物理Ⅰの力学を学ぶのは難しい。
でも、三角形からなる角度と辺の比の関係さえ知っていれば三角比はとりあえずよくて、一般の三角関数やその(数学的)性質まで要求はされていない。
高校教育では学習指導要領とかでうまくカリキュラムが作られているようにも見える。

では、大学教育はどうかというと、カリキュラムも一定でないから、理学部の思い通りに…ってやると工学部が機嫌を損ねるわけであり、
あるテキストに沿って進めてほしいとか要求がでてくる。

ところで、高校教育の場合と比較していいことを仮定すると、ようは(広い意味で)計算が出来たり、
問題(=対角化とか、極値問題とか)が解けるようになっていればいいようにも感じる。
実際に、偏微分や重積分、さらにはフーリエ(ラプラス)変換や留数計算が「できること」は非常に需要が高い。
で、受験参考書とかをみてみると、教科書の類よりも問題集の類が多くを占めている。

学生だって数学書を自学で読むなんて面倒だし、講義を聴いてもいまいちピンと来ない。
なんなら、チャート式のように例題+演習のようで、どんどん自分で進められる本があればいいのに。
なぜこのような演習本を作らないのか?また、あったとして薦めないのか?
5:弥の旧字体 :

2011/05/23 (Mon) 16:42:54

サイエンス社の演習本とか良いと思うよ。(数学科としては)黄色い奴。
薦めないのは教授陣で知っている人がいないからじゃないの?
6:sector :

2011/05/25 (Wed) 00:53:08

TAとしては、
「演習本(問題集)を買って、みんなしっかり自習してね!」
というべきなのかなぁ。
俺は大学1年のときも(数学は)問題集とかやってた気がするけど。

研究に必死で学生が見えていない先生方、何とかなりませんか?(ここで言っても無意味なのは既知…)
7:弥の旧字体 :

2011/05/26 (Thu) 20:19:35

さすがに東工大生だし、然るべき時になれば自分で探すでしょう。生協にもたくさんあるのだし。
8:弥の旧字体 :

2011/05/28 (Sat) 00:24:42

僕としては「演習の意義」を教えるべきなのか悩む。まあTAという立場だから
気にしなくても良いと言えば良いのだが、恐らく今の1年生のほとんどは今やっていること
が将来どれくらい重要になるのか十分に理解できていない可能性がある気がする。
少なくとも文系や他専攻を単位のためと思う自分がいる以上彼らも単位目的だけで受講している
可能性もある気がする。しかしながらTAと教授の初顔わせのときに工学部の先生方がわざわざ
来たことを考えると単位取得以上の実力をつける必要がある気がするのだが、それを伝えるべきなのだろうか?
みたいな
9:sector :

2011/05/28 (Sat) 20:51:22

たしかに、演習を通して何を学ぶかは分かっていない可能性が高い。
ただ、東工大のシステムでいいと思うのは、

将来的に必要かわかりにくい「理工系基礎科目」を
学科所属の競争材料に使っている

ことである。学生に必要性うんぬんを求めるのは酷だが、
競わせることで真剣に取り組む可能性がある。「工学的」にはこれもありかな?
数学TAとしては、数学的に正しいことを伝え続けることが第一と俺は思っているが…
10:sector :

2011/07/18 (Mon) 00:02:38

なんかひまなので次のネタでも投下してみますか。
1年次は類教育と学科教育、どちらが有効か?
簡単に言うと東工大のシステムってどうよ?って話ですね。
暇な人は是非意見を書き込んでみてください。
多種多様、メリットデメリット、いろいろ見方があると思います。
11:弥の旧字体 :

2011/07/18 (Mon) 10:30:12

僕は1年のころは数学科か化学科か悩んでいたから類教育で、様々な分野を勉強出来たのは
良かった。学科教育になれば集合とか代数とかいろいろ1年でやることになろうが、
ε-δ論法も理解できていない状態からそんないろいろやったら多分死傷者が大量に出る。
12:sector :

2011/07/21 (Thu) 13:37:59

俺はせっかく前後期制なんだから、後期ぐらいから少しずつ専門科目をやらせてもいいと思ってる。
実際、工学部の一部は1年次から専門科目っぽいものがある。

数学科で言えば、集合論の前半(濃度とか)くらいは1年後期からいけるんじゃないかなあ…
13:弥の旧字体 :

2011/07/22 (Fri) 00:22:19

工学部の場合は二年次にどの学科を選んでも需要があるから1年でやるのでは?
だとすればまだ所属学科が決まっていない状態の後期に専門科目を持ってくるのはいかがか、
もちろん1年後期末に決める学科所属を1年前期末でほぼ確定させてしまうという手もあるが、
てか1類ってかなり色の違う学科がひしめきあっていないか?
14:くろ :

2011/07/25 (Mon) 19:19:22

1年生で専門科目をやるのはよくないと思います.
1年生でやるのは2年生以上でやる勉強の土台になるもの.つまりそこがしっかりしてないといくら2年生以上で頑張ろうとしても難しいのです(これは実体験です).
私が落ちこぼれになったのもそこに原因があると思います.1年生は大学のこともよく分かっていないし,特に真面目な人ほど単位を多く取ろうとするので授業数が多くまたその内容が非常に多様性に満ちることになります.
そんな中,進んだ内容を授業で扱ったら破綻してしまう人もいるのでは?
1年生では,線形代数と微分積分をしっかりと定着させていることが重要だと思います.
それさえできていれば後からでも積み重ねて行けるし,2年生以上のどこかでつまづいても,その2つの土台が出来ていることによって被害が少なく済みます.
1年生でどの科目もあやふやになるよりは,しっかり線形微積を固めておくことに専念するべきだと思います.

以上,落ちこぼれた人からのメッセージでした.
15:弥の旧字体 :

2011/07/25 (Mon) 20:27:20

落ちこばれることに関しては、逆に早くから専門科目を始めることで余裕が生まれるから1年
で行うのは良いと思う。実解析の内容は本当は1年でやるのは無理がある内容を無理やり1年
で行っているというし、もし専門科目の開始を早めれば実解析の授業も早く始められて、その分
分かりやすくなると思うよ。早めた分をそのままより上級の内容の科目新設に使うなら話は別だが…
まあ東大と比べたらそうすることも悪いことではないのだろうが…
16:sector :

2011/11/06 (Sun) 19:28:58

久々にあげてみよう。
後期に入り、1年生がロングな夏休みのおかげで高校生の頭に戻った(もしくは劣化した)わけだが、
それは誰にも言えること。
すなわち、
「引き出しの奥底にあっても、必要あらば割りとすぐに取り出せる数学」
とはどのようなものか?それはまた工学部的数学ではないかと思うのだが。
またそれはどのように鍛えるのが良いかを考えてみませんか?
17:弥の旧字体 :

2011/11/06 (Sun) 21:51:13

「引き出しの奥底にあっても、必要あらば割りとすぐに取り出せる数学」
は自分が思うには何回も使った定理、式変形ではないだろうか? 
何度も使っていると、そのうち対応する仮定や式を見ただけで「この定理(式変形)」だろうと
思えるようになるし、それはしばらく使わなくたって忘れるようなものでもないと思う。


「引き出しの奥底にあっても、必要あらば割りとすぐに取り出せる数学」の解釈はこの方向で
大丈夫なのだろうか?
18:sector :

2011/11/08 (Tue) 00:01:38

俺が思うに、「記号的」に扱える数学はその解釈に当てはまると思う。
例えば、全微分の式や変数変換した式の微分、積分の変数変換の式など。

何回も使った定理ってことは、演習問題を多くやれば多少難しくても印象に残るのかな。
19:弥の旧字体 :

2011/11/12 (Sat) 11:04:52

定理の内容を完全には覚えていないけど、「そんな感じの定理あった。」という思い出し方
は出来るかも。「すぐに取り出せる数学」になるかどうかは確かに微妙?

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