titech07math 123415


無題

1:バルタン星人 :

2010/07/28 (Wed) 16:39:19

面白い問題があったので置いときます。

A^5=2E_n E_n:単位行列

を満たす有理数成分のn次正方行列が存在するための
nについての必要十分条件を求めよ。
2:弥の旧字体 :

2010/07/29 (Thu) 15:16:47

とりあえず、A^5と2E_nの行列式を比べると、有理数の5乗と2のn乗になるから、2と5の既約性から、nは少なくとも5の倍数にならなくてはいけない(かな?)
あとは単位行列の可換性から、AだけでなくAのジョルダン標準行列Jも5乗して2E_nになる。これより、Jは大きさが1のジョルダン細胞からのみ出来ていることも分かる。とうことはJは対角成分が2の5乗根でそれ以外の成分は0
ということは、Aの行列式は2のn/5乗。結局nが5の倍数というのが出ただけか。
これが条件かな?必要はこれで良いとして、十分はもしn=5で例が出来たら後は、それの直和で任意のn(5の倍数の)で成立する。
例を考えてみるわ。
3:弥の旧字体 :

2010/07/29 (Thu) 15:56:00

先の内容の補足と例(らしきもの)を
まず補足ですが、Jの対角成分が2の5乗根としましたが、これをもとにAの固有多項式((x^5-2)と有理数のみを因数にもつ)から2の5乗根5種類すべてを同じ数だけ成分としていることが分かり、そうするとJ(A)の行列式が2のn/5乗根になるか怪しかったのですが、確認したところちゃんとなりました。

後例ですが
02000
00100
00010
00001
10000
なんてのはどうでしょうか、とりあえず固有多項式が-(x^5-2)になることは確認しました。
4:バルタン星人 :

2010/07/29 (Thu) 18:38:27

それで合っていると思います。
僕はジョルダン標準形は使わなかったんですが、
使った方が結構簡単に出来ますね。

やはり行列の証明問題にはジョルダン標準形が
有効みたいですね。まあ、東工大の印紙に
出る可能性は余りないとは思いますが…
5:バルタン星人 :

2010/07/29 (Thu) 18:50:26

固有多項式がx^5-2であれば、5個の相異なる
固有値を持ち従って対角化可能なので、
5乗すると2E_nになる。

なので固有多項式がx^5-2の有理数行列が
ある事を言えばよく、それは有理数体上の
25個の未知数に対する5個の聯立方程式を
解く事に等しいので、明らかに解が存在する、
と言えば具体的な行列を書かずとも良いと思います。
6:弥の旧字体 :

2010/07/29 (Thu) 20:10:35

それは有理数体上の
25個の未知数に対する5個の聯立方程式を
解く事に等しい

そうなの? それはちゃんと理解した方が良いことかな?

7:バルタン星人 :

2010/07/29 (Thu) 21:31:51

ああそれは

det(A-xE)=x^5-2

をAの成分を未知数とする方程式を見なせば、係数比較
により有理数体上の5個の方程式になる事を言いました。
未知数はAなので、25個も変数があります。
かつ、どの係数部分にも、すべての変数が現れ、
恒等的に0になる事はないことを言えば良いかも?
少し微妙ですね、明らかに解けるんですが、解答として
満点に値する厳密性があるかといわれると困ります。
まぁ具体例を挙げられる事に越した事はないので、
こういう屁理屈は時間がない場合の逃げ道にした方が
良いかもしれません。
8:バルタン星人 :

2010/07/29 (Thu) 21:39:32

>かつ、どの係数部分にも、すべての変数が現れ、

現れないですね…。とにかく解ける事は一見して
明らかです。それを一言で言い表せる仕方がないですね。
未知数の数がやたら多いので、解けると言い切りたいですが、
一応、どんなに未知数が多くても、それが表面上多いだけで
実質的な未知数が非常に少ないような特殊な場合を
排除しないといけないので、これは意外と深刻な問題
かも知れないですね。

つまり100個の未知数X_1,x_2,…,x_100
に対する3個の方程式

x_1=0 x_1=1 x_2+x_3+x_99=0

は解けないです。困りましたね。
やはり、「実質的な未知数の数」とくに「個々の未知数
に課せられる制約の度合い」を示す、方程式系の構造
から定まる不変量が欲しいところです。
9:弥の旧字体 :

2010/07/30 (Fri) 15:39:37

困りましたね。後今回の問題ですが、Aを25個の未知数として、五個の連立方程式を作り、それが、解をもつとしても、解の中に有理数からなる解があるかはまた謎、一個の方程式は5次となるので、複素数解が出てもおかしくはない。
またもし5*5の行列Aに対してその固有多項式が4次以下になるAの値は?
というのは解けない問題ですね。まあ固有多項式が4次以下になることはないですが。
10:バルタン星人 :

2010/07/30 (Fri) 19:08:25

Aを25個の未知数として、五個の連立方程式を作り、それが、解をもつとしても、解の中に有理数からなる解があるかはまた謎

これもなんですが、一応行列式の性質から、
各変数の二乗以上のべきの項は現れ得ないので
四則演算が可能な有理数体上で、必ず解ける筈です。
もちろん一般には無理ですが。

ちなみに8/1~8/5の間は諸事情でネットが出来ません。

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